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もと日本航空株式会社(JAL)の

国際線客室乗務員をされていた真山さん。

現在は、企業研修やセミナーの講師、本の執筆、講演、

日本CA協会の代表と様々な活動をなさっています。

女の子の憧れのお仕事として有名な客室乗務員。

華やかな面と隠された秘密。

 

客室乗務員の見方が変わるような今回のインタビュー。

客室乗務員を目指している女の子必見!

  No.28

なかなか繋がらない現役と

元客室乗務員を繋げて皆ハッピーに! 

[[真山美雪さん]]

株式会社ビジヨンテツク代表取締役/

一般社団法人日本CA協会

代表理事人材育成コンサルタント

[[真山 美雪さん]]

 

Q. 今のお仕事を教えてください。

A. 個人としては 企業研修、セミナー、大学での講師、
フリーライターとして雑誌の記事や本を書いています。
また、今年の四月に設立した一般社団法人日本CA協会で代表をしています。

なかなか繋がらない現役と元客室乗務員を会員として、

セミナーや、社会貢献を行っています。

主に4つの柱を持って運営しています。

 

 一つ目は、社会貢献です。マザーリンクジャパンと一緒に被災地支援を行っています。

個人ではなかなか出来なかったことがCA協会のメンバーとして貢献できました。

 

例えば、避難所に暮らしていた方々が

荷物を運ぶ時にスーツケースがあると便利ということで、

みなさんに声掛けしていらなくなったスーツケースを集めたり、

被災なさった方が、父母として入学式に出席するのにスーツを着たいという声があったので女性のスーツやパンプスを集めたり、

被災地支援のチャリティーコンサートの司会や寄付などをしました。

 

また、素晴らしい日本文化を世界に発信するお手伝いもしたいと思っています。

中山恭子参議院議員が提唱している日本文化による国際貢献を考える研究会と

今後コラボして、社会に貢献できる協会になりたいです。

 

 

 二つ目は、ネットワークを構築する活動です。

客室乗務員は、いつもまったく同じメンバーと一緒にフライトすることはなく、

“はじめまして”というメンバーが毎回いるような環境の中で、

チームワークを作って仕事をします。

憧れの先輩と仕事をしても、二度と逢えないということもあったので、

また、繋がれるような場を提供できたらと思います。

 

 三つ目は、キャリアデザインをしていく機会の提供です。

非常にモチベーションが高い人が多いので

持っている物を引き出すセミナー、キャリアアップセミナーや講座の開催です。

「CA美磨女塾」の開催客室乗務員OGで、今は異なる分野で輝いている方を招いて、

セミナーをしてもらうということをしています。

 

先日は、メイクアップアーチストとパーソナルカラーの講師になったJALのOGを招いて、

セミナーをしました。

 

 四つ目は、メンバーが企業や社会とつながるために

キャリアを生かすチャンスを提供したいということです。

 

今年の四月に一般社団法人化したばかりですが、

これからどんどん会員数も増えて、大きな活動をしていけたらと思っています。

Q.客室乗務員の仕事はどのようなものですか?

A.サービス業だけではなく保安要員としての責任のある仕事です。

アメリカで飛行機にはよく乗っていたので、

客室乗務員はとても身近なものでした。

 

日本の女の子は、客室乗務員の仕事に憧れを抱いていると思いますが、

当時すでに、アメリカでは、フライトアテンダントという職業は

憧れの対象ではなかったので、私も憧れで入った訳ではありませんでした。

 

はじめは空のウエィトレスといったサービス業というイメージでしたが、

実際には、保安要員の役目を果たす、

とても責任感のある遣り甲斐のある仕事であることに惹かれて

客室乗務員になることを決めました。

 

国際線の枠で採用されたので、私は最初から国際線の担当でした。

長いフライトの便では、ファーストクラス担当の客室乗務員は、

映画の後、着物を着て、サービスをするということがあり、訓練所では、

今ではもうなくなりましたが、着物の着付けや茶道も訓練所で習っていました。

 

ある程度まとまった人数のグループのメンバーでフライトをするのが基本ですが、

一緒にフライトをするチームは毎回変わるものなので、

毎回、初めまして、という環境で知らない先輩や後輩と一緒に仕事をする繰り返し。

 

自分と違うグループの人とは、名前と顔が一致しなかったり、

憧れの先輩とまた同じフライトをしたいなと思っても、

二度と会う事がないということも。フライトでは、

テレビドラマのようにいつも同じメンバーで乗務している訳ではないんです。

 

同期と一緒にフライトを出来ることは、本当に希ですし、

空港やオペレーションセンターでたまたますれ違うという程度なんです。

 

だから、その頃から、客室乗務員がなかなか繋がらなくて残念だなと思っていました。

その様なことが、今の日本CA協会を発足するきっかけにもなっていると思います。

Q.いろいろな仕事をなさっていますが、

キャリアアドバイザーはどちらでされていたのですか?

A.キャリアスタッフという派遣会社(現在、アデコ)で
キャリアアドバイザー、キャリアセミナーの講師をしていました。

1995年頃、まだ日本に

キャリアアドバイザーとかコンサルタントという職種はなかったのですが、

派遣会社でそのような職種の募集があり、採用されました。

 

アメリカのカウンセリング手法を学ぶ機会を作ってもらい、

それをきっかけにキャリアドバイザーとして仕事をすることになりました。

 

そこでは、派遣で働いている女性や、これから働きたいと思っている女性たちに、

不安な事やどんな仕事がしたいのかといったカウンセリングをしていました。

 

また、「キャリアセミナー」をして自分のキャリアの棚卸しをしてもらい、

5年後のキャリアビジョンをたててもらうという内容のセミナーの講師もしていました。

Q.日本CA協会を作ったもう一つのきっかけとは?

A.真山さんに会えてよかったと言われたことです。

人材派遣会社でキャリアアドバイザーをしていたときに、

元客室乗務員のクライアントから、

「他のコーディネーターに話すと

『ワープロもPCもできないのね。』と言われてショックだった。

客室乗務員の持っているスキルをわかってくれる真山さんに会えて良かった」と、言ってもらったことがありました。

 

客室乗務員のように、すばらしいホスピタリティーマインドや

専門的な知識を持っていながら、辞めたあと、一般の事務作業ができず、

なかなか仕事が見つからない元客室乗務員をカウンセリングした際に、

そのような言葉を頂くことが多かったのです。

 

最初は個人的に行っていたのですが、自分だけではなく、

他の客室乗務員OGも集めて、一緒に何か出来ないかなと思ったが、

もう一つのきっかけです。

Q.客室乗務員にはどのような人が多いのですか?

A.チャレンジ精神旺盛で、学ぶことが好きな人が多いです。

客室乗務員を退職した後に、

弁護、税理士、行政書士、看護師、ツアーコンダクターになったり、

あるいはアナウンサーになったり、政治家になったりと、

様々な人がいらっしゃいます。

他にも、飲食関連や、美容関連のお仕事に就く方、

教育関連の研修講師やご自分で会社を立ち上げた実業家なども多いです。

 

機内では、もちろんビジネスやファーストクラスのお客様に

高級ワインなどをお料理とともにサービスするのですが、それだけでなく、

自らさらに学び、ソムリエや日本酒利酒師、野菜ソムリエなどの

飲食関連の資格保有者も多くいます。

 

今後のCA協会では、メンバーがそのような資格を生かし、

活躍している先輩方に会う機会を作ったり、

キャリアアップするチャンスも積極的に作れたらと思っています。

Q.今後どのように活動を行っていこうと思いますか?

A 会員の皆様にCA協会に入ってよかったと
思ってもらえるような組織にしたい。

セミナーをもっと積極的に開催していきたいと思っています。

せっかくセミナーを受けたから、仕事をしたいなど、

チャンスを差し上げるという意味で、もっと積極的に活動して行きたいです。

 

先日のIMFの国際会議でも、アテンドの依頼がありました。

このように、客室乗務員時代の知識や

ホスピタリティーマインドを活かした仕事を紹介することもできたらと思っています。

 

CA協会のおかげで現役時代に繋がることができなかった、

憧れの先輩方に、会えて良かったと言ってもらえることもあります。

 

異業種交流会も数回開催しましたが、そこで、出会いの場が広がり、

新しい企画や仕事が生まれて良かったというお言葉もいただいています。

 

とにかく、みんながハッピーになれば良いと思っています。

Q.夢ってなんですか?

A.日本CA協会の代表としては、協会がもっと社会に認知されて
協会に入って良かったとたくさんのメンバーに言ってもらえるような協会にしたい。
将来の個人的な夢は海外と東京と両方に住んでゆったり過ごしたいです。

アメリカ(ワシントンDC,とロサンゼルス)と英国のロンドンに

住んでいたこともあるので、ずっと日本だけにいるのが

何かもの足りないということもありますし、家族や友人が海外に住んでいるということもあります。

日本も大好きなのですが、出来れば、

パリ、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスなどをもっと行き来するような生活が

出来ればと思っています。

 

仕事で海外に行くのも良いですが、海外で、

美術館で芸術作品に触れたり、ミュージカルやコンサートにいったり、

美味しい物を食べたり、ゆったりと過ごしたと思います。

●読者の方にメッセージをお願いします。

「過去と他人は変えられない」
未来と自分はいくらでも変えられます。

【関連サイト】

「dream roadインタビュー記事」http://www.dreamroad.biz/person/0033/index.html

「株式会社ビジヨンテツクHP」http://www.visiontech.co.jp/

「働ママ研究所インタビュー記事http://hatamama.com/h/01/0115/vol223-.html#more

 

 

【インタビュー後記】

将来は海外と日本を行き来するような生活がしたいと

語ってくださった真山さん。

今回のインタビューでは、客室乗務員という

誰もが一度は憧れるお仕事を経て、

今どのように輝いていらっしゃる方が多いのか、

私自身、興味があったため、そこにフォーカスすることにしました。

 

皆さんにも、5年というスパンでなく、

もっと広い視野で人生を考えるきっかけになれば良いと思っています。

真山さん、ありがとうございました。

 

インタビュアー:新井みなみ

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