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「“食”と言えばわたし!」というのは、

TABLE FOR TWO事務局員の安東さん。

実は初めて出会ったのは、大学での講義。

私の大学の学科の授業に講演をしに来てくれたときです。

授業が終わって、名刺片手にご挨拶に行きました。

あたしはこのインタビュー中安東さんの夢を聞いたとき、

鳥肌が立ちました。

「今やってるTFTが広がっていくことかなあ」

携わっていることが夢。携わっている延長線上が夢。

それを公言できるってすごく素敵なことだと思うんです。

そんな安東さんのインタビュー、スタートです!!

  No.7

 世界の食の不均等を変える

[[安東 迪子さん]]

TABLE FOR TWO事務局員

[[安東迪子さん]]

Q.TFTに関わりたいと思ったきっかけは何ですか?

A.「食」に携わりたいという想い

 

 

TFTの前には食材の輸入会社で働いていました。

でも日本って正直、食べ物で溢れてるじゃないですか。

そういうところにモノを投入するのは

私の中で感覚的に違うなって、しっくりきていませんでした。

 

その会社を辞めることになって、次の仕事を探していたところ、

TFTを友達に紹介してもらいました。

 

「食」だったっていうのが大きかったなって思います。

元々食べることがほんっっとに大好きで。

私と言えば「食べる」みたいな(笑)

だから余計に、「食べ物がないのってつらいだろうな」なんて思ってました。

 

実はTFTを始める前から、食糧関係の支援をしている団体に

寄付金を送ったりしていました。

 

キリスト教の学校に行っていて、

社会人となったら当たり前に寄付するものだと思っていたので、

いろいろと探している中で、やっぱり「食」でしょって。

 

Q.どんな大学生活でしたか?

A.アルバイトをたくさん!このときから飲食関係ばかり!

やってみたいなと思ったことをすぐやっていましたね。

食べることが大好きなので、アルバイトも飲食関係ばかりでした(笑)

 

特にすごく好きだったのが、試食販売。

ちょっと高級な輸入食材を店頭で立って売るのが楽しかったです。

たまに自分でパクッと食べちゃったり(笑)

 

とにかくすごくバイトしていましたね。

貯まったお金で旅行とかにも行ってました。

海外経験としては、オックスフォード大学との交換留学に

1ヵ月ほど行ったことがありますね。

 

それとなぜか私、プライベートで留学生や帰国子女の仲良しの子が多くて、

日本も好きなんですけど海外の方が居心地が良かったです。

 

今でもみんなと月に1度、世界の国の料理を食べに行く会があって、

いろんな国の料理を食べています。

Q.TFTの活動を改めて教えてください。

A.先進国と途上国の食問題を同時解決!

地球上の70億人の人。

先進国は食べ過ぎて、生活習慣病となって苦しんでいる人が約10億人。

逆に途上国は食べ物がなくて、飢餓で苦しんでいる人が約10億人。

 

同じ地球に、過食と不足があって、

それぞれ苦しんでいるのって、おかしいんじゃないか、

そんな思いから2007年の3年前に始まりました。

 

でもここにいる人達ですべてをやっているわけではなくて、

企業の人達がどんどん率先してやってくれている。

 

TFTはコンセプトが食べ物が対象でメッセージ性がシンプル。

誰にでもわかりやすい仕組みで、燃え上がってくれている企業さんがすごく多いです。

 

食堂の栄養士さんも、社員さんのためだけに作っていたけど、

より社会的な意味がついてそれまで以上に情熱を燃やして作ってくれたり、

「TFTが始まってから仕事が楽しくなりました!」という声を頂きました。

 

そうやって、先進国と途上国だけではなく携わってくださっている方にとっても

よりよい環境を作る上でいい循環を生んでいるのではないかと思っています。

Q.活動の醍醐味は何ですか?

A.途上国も日本も、TFTを通じて幸せになっていく人が増えること。 

いくつかありますが、今回は2つ。

 

1つは本質的な部分で、

給食がない途上国の子供たちが給食を導入できたことで

今まで学校に来れていなかった子供たちが

給食があることで学校に来ることができて、勉強ができて、将来の夢ができて。

 

一人の人の人生をもしかしたら給食があったことによって、

その子の人生がいい方向に向かうかもしれない。

人のために頑張れることが大きな幸せですね。それ自体が醍醐味です。

 

それ以外にも、仕事が楽しくなりましたとか、

家族にも胸を張って働くことができていますとか、

携わっている方のそんな声が本当に嬉しいです。

 

TFTを通じて、幸せになっていく人が増えること。

これがもうひとつの醍醐味です。

Q.途上国に行ってみて、どうでしたか?

A.モノがないからって不幸というわけではない。

まずは、貧しいってこういうことなのかと、肌で感じることができました。

日本にいると、イメージばかり。

村の入り口まで車でデコボコ道を1時間半。

インフラが整っていないのが当たり前で、正直驚きの連続でした。

もちろんガスは存在しないですし。

 

でも、すごく大変そうかっていうと、それが彼らにとってのスタンダードで。

インフラが整ってなかったり、モノがなかったりすることが

不幸ではないんだと知ることができましたね。

つらいとは思わないと現地スタッフが言っていました。

 

でも食べれないから健康に害が及んで、

伝染病で亡くなったり、病気でなくなったり…つらいというよりも、

死んでしまうからどうにかしなければというのが現地の彼らの認識でした。

 

子供たちを見ていても、すごく幸せそうなんです。

ただ、何かあると死んでしまうから、どうにかしないといけない。

あったものがなくなることはつらい。

けど、そもそもないということとは別なんだなって。

 

そこで思ったのが、

 

「1度給食を始めたからには辞めてはいけない」

 

改めて強く実感しました。

Q.これからのTFTの展望を教えてください。

A.日本各地に。そしてもっと世界へ。

短期的な目標で言うと、

日本国内では、もっと一般の人達が参加できるような窓口を増やしたり、

地方での展開も九州や四国のようにもっと盛り上げていきたいですね。

 

アメリカという世界一メタボな国にも、

TFTの波をもっともっと広げていきたいと思っています。

 

国内の貧困問題と食糧問題がかぶっているという話があるぐらいです。

 

あとはアメリカ以外だと、韓国語版の小暮が書いた本が出たり、

他の国でもTFTやりたいという旗が揚がっているので、

どんどんTFTを広げて、形にしていきたいですね。

 

あとは、ベルマークのように、

いろんなところにTFTのロゴマークがあったら嬉しいなあ(笑)

 

でも最終形の理想は、TFTが必要なくなること。

 

要するに、世界中の食糧問題が解決された世界です。

任務終了!みんな健康!という状態が最終的な理想です。

Q.これからの日本のNPOについてどう思いますか?

A.企業と同等となれるようなNPOがもっと生まれたらいいな。

アメリカでは、企業・NPO・行政が対等なんです。

例えば就職先という切り口で言うと、

アメリカの就職先人気ランキングの1位は、NPOである「Teach for America」だったり。

 

それに、企業・NPO・行政といったそれぞれのセクター間の人材の交換が盛んなんです。日本ではなかなか実現していないことですよね。

 

まずは、NPOは稼いではいけないとか、寄付金で給料を払わないでほしいとか、

そういったNPOに対する一種の偏見を取っ払うことが必要ですね。

 

でもNPO側の意識としても、

企業と同じような意識で活動している団体は少なくて、

受け皿となれるNPOが少ないように感じますね。

 

もっと受け皿となれる企業と対等となるNPOがもっともっと生まれると嬉しいです。

Q.読者の方にメッセージをお願いします。

A.「もっと自分の声を聞く時間を作ってほしいですね。
やりたいことがあるのなら、やってほしい。
やりたいではなく、「やる!」と断言して。
 
自分がこっちだと思ってても、他人に流されたり、
世間の目に流されたりが多いと思います。
 
他人ではなく、世間でもなく、
もっと自分の心の声を聞く時間を作ってほしいなって思います。

【関連サイト】

TABLE FOR TWO公式ホームページ

http://www.tablefor2.org/

 

【インタビュー後記】

今TFTは、インド、アメリカへと広がっている。

日本生まれのNPOが世界に広がっていく。

日本人としてTFTが誇りです。

 

安東さんにインタビューしたときは、

お会いするのはなんと2回目。

なんて気さくで、なんて楽しそうに語る人なんだろうと思っていました。

 

夢を語ったり、自分が夢中になっているものを語っている姿って、

本当にキラキラ生き生きしている。

 

そんな女性をもっともっと日本に増やしたい。

 

このブログを読んで、少しでも安東さんの想いと

キラキラとパワーが伝わって、

それを受け取ってアクションに移してくれたら…

 

ほんとにほんとに幸せです!!

安東さん、お忙しい中、本当にありがとうございました!!

インタビュアー:森 裕美

Q.TFTの初期の頃から携わっているんですよね?

大変でしたか?

A.机2つだけのまさにTABLE FOR TWOでした(笑)

最初は職員ではなく、アルバイトという形で携わっていました。

その頃はまだ法人格も取得していなくて、謎の任意団体だったので(笑)

 

でも手伝っているうちに、働いている人もめちゃめちゃいい人達だし、

やっていることもおもしろいし、ここで働こうと決心しました。

 

本業を持ちながら、いろいろ助言してくれるメンバーはいたんですけど、

TFTが本業だったのは私と代表の小暮だけでした。

 

今となってはキレイなオフィスですが、

2人で他団体のオフィスに間借りして、机2つ合わせて、

真中に電話だけ置いて…という状態でしたね。

 

最初は、周りの友人たち、特に男の子に心配されましたね。

新卒では割と大きな会社に入って、

そこを辞めて社長と2人だけのベンチャーに行って、

今度は立ち上げたばかりのNPOだったので、

「大丈夫?!生きていけるの?!」って心配されましたね(笑)

Q.安東さんはどんなお仕事をしているのですか?

A.営業、企画、黒子…何でもやってます。

本当に小さい組織なので、細かく分担をしていないですね。

とりあえずメインでは、TFT導入の営業、キャンペーン企画、WEBの更新とかです。

 

でも働いている3人ともほぼ同じことをしていますね。

バックオフィス系のことがすごく得意なので、

そこは私が重に担当するようにはしています。

 

黒子系の仕事の方がワクワクします。

私以外の職員が皆、アメリカの会社からTFTに来た人達だからなのか、

得意を伸ばそうという空気が強いですね。

Q.安東さんの夢って何ですか?

A.TFTに夢中!でも大きなもので言うと、みんなの幸せ。

今は正直TFTに夢中で、短期的な目標だと、TFTを広げていきたいなって。

 

でももっと大きなところで言うと、

みんなが幸せになれたらなって、思います。

 

特に豊かな筈の先進国で、すごく希望を持って生きている人が

私が思ってた以上に少ない気がしています。

 

もっとたくさんの人が

希望を持って生きていける世界になったらいいなって思います。

 

もっと好きに自分の道で生きてほしいなって、

しがらみとか世間の目とかではなく、

自分の正直な思いに自信を持って生きてほしい。

 

途上国の人たちについては、TFTの学校給食のように

将来に希望を持てるための手助けを引き続きしていきたいです。

●ボードに何でもいいので書いてください。

マイナーだけど、この言葉がすごく好きで。

 

自分でも自分のやりたいことが自信持てていなかったり、

不安に思っていることでも、

 

少しでも自分の気持ちが傾くのであれば

周りの雑音、自分の心の雑音にはぐっと耳を塞いで、

自分のやりたいことをおもいっきりやる。

 

信念ってそうやって

確立されていくものなんじゃないかなって思います。

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